なぜ憩室ができるの?
腸内の圧力が上がると、腸壁の筋層が弱い部分(たとえば血管など)が腸壁を貫き、粘膜が脱出して憩室が生じると考えられています。
腸壁そのものがとび出す「真性憩室」に対し、粘膜が飛び出す憩室を「仮性憩室」といいます。
大腸憩室症の場合ほとんどがこの仮性憩室で、比較的高齢者に多い病気です。
従来、欧米では左側の大腸(S状結腸)に発生するのに対し、日本では右側結腸に多いといわれてきました。
しかし、近年の食習慣や生活様式の欧米化に伴い、日本でも左側大腸の症例が増えています。
ではなぜ腸内の圧力が上がるのかというと、やはり食生活によるものが大きいようです。
以前は欧米人に多く日本人にはあまりみられなかった憩室ですが、最近は日本人の間にも増加しているのです。
特に食事の欧米化が進んでいる都市部の人たちに多く見られ、食物繊維の摂取量が減少しているのに対し肉の摂取量が増加していることが便秘や腸管の攣縮(れんしゅく)を引き起こし、結果として腸内の圧力が上がると考えられています。
他に憩室が出来る原因としては、加齢による腸壁の脆弱化です。歳をとると腸管の膜も弱くなってしまうということですね。
憩室炎を引き起こす原因
憩室そのものは症状がなければ放置しておいても問題ないそうなのですが、ここに便が詰まって炎症を起こすと大変です。
下腹部に激痛が走り、のたうち回ります。
個人差はあるかと思いますが、少なくとも私がそうでした。
原因として考えられるのは次の6つ。
- 便秘
- 消化に良くないもの(ナッツなど)の過剰摂取
- 刺激物の摂取による腸へのダメージ
- 食生活の変化(食物繊維の不足)
- ストレス
- 細菌性
5のストレスについては直接的な原因というより、原因の原因と考えた方がいいかもしれませんね。
ストレスから来る暴飲暴食による便秘などがいい例ですね。
以上をご参考にしてできるだけ腸に負担をかけ過ぎないよう心がけましょう。